ー 道路橋の床版取替工事における新たな接合方法 ー
従来のループ継手の課題を解決し、工期の約20%短縮を実現したモルタル充填形式による新たなPC床版継手構造が、すいすいC&T(キャット)工法。当社では、本工法に不可欠な専用の継手金具を販売しています。
NEWS METHOD
2024年07月19日
すいすいC&T工法 継手金具の製品概要
近年、道路橋の老朽化に伴い、傷んだ床版をより耐久性の高いプレキャストPC床版へ取り替える工事が進められています。従来の施工方法では、プレキャストPC床版を300~400mm間隔を空けて架設し、その間(間詰め部)に鉄筋を組み立て、コンクリートを打ち込み、一定期間養生して一体化するという施工方法が適用されています。
そんな中、従来の施工方法を合理化するために、モルタル充填形式によるPC床版継手構造「すいすいC&T工法」が開発されました。本工法は、先行床版に埋設されているC型金具に後行床版に埋設されているT型金具を挿入し、間詰め部にモルタルを充填して一体化させるシンプルな継手構造としています。本工法により、工期が約20%短縮できる見込みです。
※すいすいC&T工法は戸田建設(株)が開発した工法です。当社では本工法に使用する継手金具を販売しています。
「すいすいC&T工法」は、下記の特徴により1日あたりの施工距離を延ばすことが可能になり、工期の短縮、そして通行止め期間の短縮を実現します。
1.シンプルな構造
2.間詰め幅の低減の実現(約20mm)
3.床版の拡幅により、必要となる床版枚数の低減の実現
4.間詰め内の鉄筋が不要となり型枠も簡略化
■輪荷重走行試験状況
床版製作の際にC型金具直下のコンクリートのはく落を防止するため、防錆性の高い素材で製作しているはく落防止材及びその固定用架台を設置してください。
使用する数量については、はく落防止材は床版の全幅÷600mmを基準として計算していただき、固定用架台につきましては、はく落防止材1個に対し2個使用する事として数量の計算をしていただければと思います。
(注)実際に使用する場合はロスが発生する恐れがありますので、お見積りをご依頼される時は、その分を考慮し数量をご検討ください。
よくあるご質問
Q.間詰め部に充填するモルタルに指定はありますか? |
間詰め部に充填するモルタルは付着性及び接着性、ひび割れ抵抗性を有し、品質が確かめられたものとして、デンカハイスプリードSTを指定しております。 |
Q.床版の製作時に注意した方が良いことはありますか? |
C型金具内部にコンクリートが入り込まないように養生を行うようにしてください。また、継手金具と側枠が垂直になるように固定を行ってください。 |
Q.継手金具の材料検査はどのように行っていますか? |
黒鉛球状化率判定試験、引張試験、ブリネル硬さ試験を初回納入時に実施いたしております。 |
Q.継手金具の塗装検査はどのように行っていますか? |
外観、塗膜厚、ピンホール、曲げ加工性、耐衝撃性と塗膜硬化性について試験を実施いたしております。 |
Q.継手金具の保管はどうしたらよいですか? |
屋内で保管をしてください。やむを得ず、屋外で長期保管をする場合は、太陽光を避けるため、シート等をかけて養生をしてください。 |
Q.床版製作時および施工時に継手金具の塗装が剥がれてしまったときはどうすればよいですか? |
塗膜が損傷した場合は、指定の2液性エポキシ補修用塗料をご使用下さい。指定の補修塗料は土木学会基準「エポキシ樹脂塗装鉄筋補修用の品質規格」に合格したものであり、現場で2液を所定混合比率で混合し、刷毛塗りしてください。 |
Q.施工要領書などはありますか? |
現場によって施工条件などが異なるため、決まった要領書などはございません。基本的な設置方法はご提案できますので、一度お問合せください。 |
Q.他社製品と比較した際のメリットは何ですか? |
従来の工法と比べて、間詰め部の幅が狭くなるため、床版1枚当たりの割付幅を広くすることが可能です。 |